ハッピーの天声犬語録
2006/3/23 (5)
「脳内汚染」が子供をむしばむ 岡田尊司(たかし)精神科医
心の発達を害するTVゲームやネット漬けの危険
医療少年院に勤務している岡田氏は「近年の非行や少年犯罪に、これまでの常識では理解できない行 動が増えていることに注目した結果、TVゲーム、インターネット、テレビ等が子供の脳に深刻な影響を与えている」事を確信し、「脳内汚染」(文芸春秋)に著した。 以下その一部から
テレビゲームには、大きく分けて三つの問題がある。
1. 内容の問題
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暴力的なゲームをしたり、映像に触れることによって、子供が知らず知らすのうちに暴力行為を学習 するだけでなく、暴力に対して肯定的な評価を持つようになり、何かの拍子に実行してしまう。 またそのような刺激の強い映像に善悪の判断がつかないうちに触れてしまうと、脳の中にその記憶が組み込まれてしまい、10年くらいたってから事件を起こすようなケースもある。
2. ゲームの内容にかかわらず、中毒性や依存性があるという問題
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アルコールや薬物やギャンブルの依存と同じように、ある臨海点を越えると、一日中やるようになる。 脳内にドーパミンが分泌され、覚せい剤やコカインを摂取した時と同じ反応になる。 イギリスの研究者の報告では、ゲームに長時間のめりこむ結果、脳の中の人間的な思いやりを司る「前頭前野」の機能が低下することが、示唆されている。 その結果、感情や行動のコントロールが利きにくくなったり、些細なことでイライラするようになったっり、最終的に無気力、無関心になり、依存していること以外に関心、興味が湧かなくなってしまう。
日本の調査では、ゲームやネットに依存している子供の傾向として「否定的な自己像、対人関係における消極性、傷つきと復讐へのとらわれ、共感性や情況判断力の不足、気分の変動」、など12項目の問題点が指摘されてる。
3. 子供が体験することが出来た、現実的な生の体験をする時間を奪われてしまう、という問題
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友達と遊ぶ、会話をする、自然に親しむ、読書をするといった体験の機会がうばわれている。 今の子供は、体を使わないで、脳にばかり過度の刺激を与えているから、次第に仮想と現実の均衡が崩れてしまう「仮想現実失調」に陥ってしまう。
これら三つの要素が一緒になって、子供の成長や成熟、発達を損なっている。 又、コミニュケーション能力や社会性の力が不足している子が、悪い影響を蒙りやすい。そして年齢が早ければ早いほど、強烈な刺激は脳の扁桃体などの器官に刻み込まれて、その記憶自体はずっと保存される。
テレビゲームで不幸な点は、自由なようでいて、遊びが非常に不自由になってい、お仕着せの仕組まれたシステムの中で遊ばされている、という主体的でなく、やらされているということである。
ビジネスでも勉強でも常に心を開いて、柔軟に反応する感性が必要である。そういう柔軟性は「遊び」で身につける部分が大きいと思う。 つまり、テレビゲームで人を介さないで受動的に刺激を受け続けていると、創造的なアイディアが貧困になり、興味の範囲も狭まり、社会性や共感性にも問題が出てくる可能性がある。そしてしまいに、自分が何が楽しいのか、何をしたいのか、という根源的な欲求さえわからなくなる。
読書をする子は、柔らかな心を持っている。字を読むというのは、他人の思考に寄り添って追体験する行為であるから、かなり丹念な心の動きだと思う。 たまにはゲームやネットが「出来ない」情況を作って、過激な情報や刺激から開放すると、子供は変わる。
ただ「脳内汚染」されても、人間的な体験を積み、考え、理性の力を高めることで、幼い頃に受けた悪い影響もある程度コントロールできるようになる。 子供を悪い情報から守って、いい体験を与えてほしい。
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